川崎フロンターレ鬼木達監督の選手起用方法

かなりの戦力を保有する川崎Fでも、鬼木達監督の選手起用方法はある程度一貫性があります。1戦1戦、ベストな布陣でのぞみ、経験を積ませるという意味で、ベストではない選手をベンチに入れたり基本的にしないことです。

現状でいえば、特に右サイドバック、山根視来選手の代わりを一度も試すような選手をスタメンだけでなくベンチにすらいれたことがありません。

下位チーム対戦時に、スタメンでないにせよベンチに座らせ、状況に応じて経験をさせるなんてことを素人では思うのかもしれませんが、そういった選手選択を一切しないのが鬼木監督のすごいところのひとつだと思います。

ベストな選択をしないというのは、選手に対して曖昧な基準を与えてしまうことになってしまうからでは?と想像します。普段の練習状況や体調を考慮しつつ、その時のベストな選択をしてるのではないかと思います。

「基本的に」と前述したのは天皇杯2回戦はどうするんだろう?と思うから。流石に、イサカ・ゼイン選手、神谷凱士選手を使ってくるのでは?と思っています。

川崎フロンターレvs北海道コンサドーレ札幌@等々力陸上競技場

中3日vs中7日が影響したのか、川崎側にいつもの強さがなく、セカンドボールを拾われまくった試合でした。中盤に、小塚和季選手を初スタメンにしたというのが、凶と出るのか吉と出るのか。。。というところでしたが、今日に限っては良い結果にならず、小塚選手はハーフタイムに、田中碧選手との交代になってしまいました。

小塚選手、ところどころ、小塚選手らしいプレーもあったのですが、川崎の他のインサイドハーフと比較すると物足りなさが残ります。もっとも改善しなければならないのはバックパスの多さ。他の川崎の選手であれば、前向きのパスにするだろうと予測できる場面で、いくつか後ろ向きになっていました。

守備の強度についても、田中碧選手の方が、現状、確実に上なので、より攻撃で違いをだせないと、小塚選手は、ベンチに入るのもキビしい状態になる可能性が高いです。

対札幌という点では、かろうじて勝利しましたが、今日の強度では、これからのリーグ戦やACLに不安が残る感じでした。

ガンバ大阪vs川崎フロンターレ@パナスタ

無観客なのが残念な試合でした。ガンバはかなりキビしいですね、9試合で2得点、うち1点はPK。これでは勝ち点積めません。とはいえ、選手的には、悪くない、というよりむしろ良いでしょう。なのに勝てないので、宮本監督に矛先が向くのは致し方ないところかという気がします。

今年に関して言えば、コロナが原因で出遅れた!というのは言い訳にはできると思います。ただし、今年は降格がある。それも4チーム。万が一、ガンバ大阪がJ2降格なんかになった日には、多くの選手が移籍、すくなくとも、井手口選手、パトリック選手、宇佐美選手、東口選手あたりは移籍するものと思われます。

そうなった場合の注目選手は宇佐美選手。ガンバ下部組織出身ということもあり、平常時なら他のJクラブ移籍したらガンバサポから大ブーイングになるところ、J2降格が免罪符になります。

宇佐美選手のポテンシャルの高さは誰もが認めるところ。しかし年齢的にヨーロッパへの移籍はかなり大変。だとすると国内強豪チーム。川崎、C大阪、横浜FM、神戸、あたりの移籍が実現すれば、かなりの結果がだせるのでは?という気がします。

川崎ジェジエウ選手の2回のハンド検証

2021年5月4日、川崎フロンターレvs名古屋グランパス@等々力陸上競技場の63分20秒過ぎに発生したハンド疑惑。

確かに手には当たっていますね。とはいえ、ジェジエウ選手は、腕を身体にしっかりつけているので、故意に手でブロックしたわけでもないのは明白ですので、ノーハンドの判断はあきらかな間違いとは言えない状況、ノーハンドは納得の範囲かと思います。

93分15秒過ぎのシーン。直前で、柿谷曜一朗選手がフリックしているので、ジェジエウ選手はこのボールの起動を予想できなかった可能性は高いと思います。どちらかというと柿谷選手の動きに釣られて、左方向に移動しようとしたところで、手にあたった感じでしょうね。これはハンドにしてもよかったのではないかと思います。

川崎Fvs名古屋@等々力

2021年Jリーグの行方を考えたときに、大事な試合の第2戦。川崎フロンターレvs名古屋グランパス。

2戦目ということもあり名古屋はかなりの対策をしてきた。実際、スタッツにもそれは現れ、川崎としては珍しくポゼッション・パス数で下回った。

得点も3-2と、名古屋はあと一歩のところまで川崎を追い詰めたと言えるかもしれない。ただし、2得点は、稲垣祥選手とマテウス選手のゴラッソ。特にマテウス選手のゴールは100回蹴って1回入るかはいらないかのスーパーシュートだった。

ということは、そのくらいの偶然があっても川崎をうわまわることはキビしいともいえるのかもしれない。ま、川崎もOGという運もあったけど。

名古屋vs川崎F@豊田スタジアム

ほこ×たて対決と言われた好ゲーム。結果は川崎圧勝の0-4。

試合の結果をわけたのは、山根視来選手のポジショニング。この日の山根選手は、ほとんど全然に顔をだしておらず、全く目立っていませんでした。裏のスペースを使わせないことを徹底したから。それにより、相馬選手は無力化され、名古屋としても、マテウス選手頼みになってしまい、マテウス選手は、主に谷口選手につぶされ、こちらも、ほぼ無力化されてしまったというところです。

ゴールデンウィーク中に、今度は、川崎ホームの等々力陸上競技場で同一カード。名古屋としては、サイドバックを使った攻撃をしない限り、豊田スタジアムでの結果の二の舞になりそうです。とはいえ、サイドバックを使った攻撃は、三笘選手、家長選手をフリーにする時間を増やしてしまうことになり、特徴である固い守備をある程度あきらめる必要があるので、悩ましいところだと思います。

浦和vs大分戦を観て思う、風間八宏氏「止めて蹴る」は何が違うのか?知りたいところ。

現在、川崎フロンターレの強さの理由の1つが風間八宏氏が監督時代に植え付けた「止めて蹴る」の足元の技術なのは異論は無いと思います。

「止めて蹴る」を極限まで極めるというのは理解できるのですが、なぜ、他の指導者だとそこまで極められないのか、不思議では仕方ありません。その練習方法もある程度公開されていますし、実際、川崎で風間氏の指導をうけ、他のクラブに移籍した選手も少なくないので、いわゆる「メソッド」は公開されている状態のような気がします。

それなのに、川崎の足元の技術においつけない理由は何なんでしょうね。他チームも、もっと「止めて蹴る」を練習すれば、Jリーグ全体のレベルがあがるのでは?と思います。

というのを、大分 下田北斗選手を観ていての感想ですね。特に、大分の2点目、町田也真人選手が決めたゴールの縦パス、町田選手はトラップミスしましたが、浦和槙野選手の対応に運が無く、町田選手の前にこぼれてきてしまった場面など、川崎の選手であればかなりの確率でトラップできる、つまり止められるのだと思います。

川崎F vs 広島 @等々力

どちらも勝ち点を落としたというよりは、1を拾ったというゲームでしたね。広島の脅威は予想通りジュニオールサントス選手。川崎に限らずボール持って押し込むチームとしては、押し込んだ時の後ろ側の広大なスペースで彼を自由にさせると危険というのがよくわかった試合でした。ジェジエウ選手でも止められていなかったですし、2回目の1対1の場面では、広島がPKを取得していてもおかしくなかったと思います。

川崎としては、問題ふたつ。

ひとつめは、谷口彰悟選手の守備の軽さ。広島の得点シーンで、ジュニオールサントス選手に対して、スランディングした場面。スライディングすべきだったかどうか?は結果論なので、スライディングしたことについては、特に問題にならないですが、そのあと、すぐに立ち上がってカバーに行っていれば、森島司選手のゴールは無かったかもしれません。ジュニオールサントス選手の2回目の突破時ももっとスプリントしておけば!と思いました。このあたりは、谷口選手自身も反省していると思います。

ふたつめは、攻撃陣のセカンドオプション。小林悠選手、長谷川竜也選手、知念慶選手、残念ながらこの組み合わせではファーストチョイスと比較するとかなりの戦力ダウンな感が否めないですね。特に、長谷川選手・知念選手は、ここがガンバリどころのなのは、福岡戦からの引き続きの課題。旗手怜央選手が帰ってくると、小林・旗手・長谷川という布陣になるのかもしれないですが、攻撃陣の組み合わせは、この休み中に、もう少しイロイロ試した方が良い感じはします。

FC東京vs川崎F@味スタで感じたコロナ禍の中での拍手応援の難しさ

Maxの2万人には届きませんでしたが、1.7万人集客できた味の素スタジアム。通常時の多摩川クラシコの約半分程度の観衆とはいえ、それなりに満場感がありました。

そこで気になったのが応援スタイル。

拍手のみとはいえ、川崎側は、状況に応じた、リズムを合わせた拍手応援。東京側は特に統制された拍手スタイルはなく、個人個人の判断で、良いプレーに拍手するという感じ。

FC東京のコールリーダーの方の意向なのか、なんでもかんでも拍手してしまうと、なんのための拍手なのかわからなくなるので、各自の判断に任せて、拍手で後押しするというスタイルなんだそう。

確かに、たいしたプレーでも無いのに拍手があるのは違和感がありますし、拍手でしか反応できないから、失点時でも拍手で鼓舞するしかなく。うがった見方をしてしまうと、失点して喜んでいるようにも捉えられてしまうみたいなのはあるかもしれません。

良いプレーのみに拍手したい!の気持ちはよくわかります。とはいえ、誰も彼もが、良いプレーって判断できる技量をもっているのか?というところを疑問に感じます。

特に、サッカー観戦初心者にとって、拍手すべきプレーなのか?の判断って相当むずかしい。そういう方々にとっては、ある程度スタイルをもった拍手応援の方が楽しめるのでは無いかと、個人的には思います。

川崎Fvs福岡@等々力

川崎は序盤苦しみましたが、結果3得点でいつものパターンかという感じですね。対昇格組ということ、中二日での試合ということもあり、前線のメンバーを入れ替え。

長谷川竜也選手は、ポジション的に三笘選手と比較されるのでかわいそうな面もありますが、スタメンであれば、得点という結果が欲しかったところ。小林悠選手が決められなかったセンタリングは良かった。

知念慶選手は、ほぼ背水の陣。このゲームでは、1点取ったので首の皮一枚繋がっている感じ。ポジション的にCBのみなってしまうので、このポジションも比べる相手がダミアン選手というところもありますが、もうすこし、全然で溜めを作れないと、かなりキビしい。技術はともかく、ダミアン選手があれだけ前線からチェイスしているのだから、少なくとも、その走力の部分では、ダミアン選手を上回る必要がある。アリバイっぽいチェイスが気になる。ムダ走りがイヤというのもわかるので、後ろの選手と連動して守備にいけるスイッチの入れ方を勉強してトライしてみてほしい。
彼がCBしかできないというトバッチリとして、小林悠選手が右で起用されるのも、小林選手にとってはかわいそう。小林選手は、CBで出場したいはず。

MoMだった遠野大弥選手。2年前までJFLって、どれだけ成長速度が速いんだよ!って感じですね。川崎レベルに達しています。